読書のすすめ

本が好き

花芯  瀬戸内寂聴さん

映画になるという宣伝を見て
読みました

これをすっごく昔に執筆して
世に送り出して
叩かれまくった寂聴さんって凄い

きっと現代は、表にもだいぶ出てきてることでも
その当時はタブーで
でも人間の欲望とかって時代が変わっても
変わりはないんだなと思えちゃう
そんな今昔で変化しないものも見えてくる

主人公だけでなく
夫や妹の価値観←ひとまとめで悪いけど(笑)
実家の母親の価値観
そっち側も面白い

映画に使われている
序盤の言葉もいいけど

終盤の、老齢の男性の
妖しさよりも痛々しいと思う儚さ
完璧な娼婦って言葉もいい

少女の頃から実の母よりも、父の愛人である娼伎に
より同じ血を感じるという主人公の直感は
後半本当になるわけで

それを見抜いた帽子やのマダムに
試されるように男性を紹介され
それからそういったことを続けたけど
絶対にお金を貰うことはなかったという心境から
老齢の男性に援助的に頂くようになる
抵抗がなくなるまではさらっと行ってるけど
そこら辺もなんか行間に色々見えるようで
良かった

何となく、源氏物語のイメージの強かった瀬戸内寂聴さん
最近のお手軽に読める小説とは違う
言葉の美しさや表現や心情に
ちょっと感動したので
たくさんある著作をちょこちょこ読んでみようと思うきっかけになりました
それかそういう年齢に達したってことか(笑)